「トワイライト」 重松 清 著
小学生のころに埋めたタイムカプセルの開封に集まった、
40近くの元、子供の物語です。
昔、夢いっぱいだった21世紀、大阪万博が見せてくれた未来と、
未来を喪失してしまった現実。
昔夢見ていたものとは違う未来を、しんどく生きている人たちの
喪失と、ささやかな希望の物語です。
この作者の書く中年は、いつも何かを失って、失望して
それでも、少し希望を見つけて生きていくと言った感じです。
全然ヒーローじゃなく、一般の人です。
そういう人が挫折を乗り越えていくからこそ、感情移入して
読めるのだろうなと思います。
音楽が無くても、気持が揺れることもあります。