「ワセダ三畳青春記」高野 秀行

「ワセダ三畳青春記」高野 秀行

著者がかつて住んでいたアパートを中心にすえた、とても密度の濃い青春記です。
しかも、青春時代が長い。

ワセダ探検部メンバーと、アパートの住人がメインであり
著者の外国へいったときの話などは一切無いのですが、それでもこんなに色々なことが
あるのかと思います。逆にこれだけ強烈な日々を送った分、
青春の終わっていくさみしさが、後半じわじわと効いてきます。

自分たちはこれに比べるべくも無い、平凡な学生時代をすごしていました。
合致するのがコタツでキングギドラぐらいです。
それでも、みんなでだらだらと同じような環境で似たような方向を見ていたころがあって、
卒業後、あのころが思い出になってしまっている今にいる、というのを
重ね合わせられます。

たとえこんなに強烈でなくとも、なんとなくでも青春時代を送った人なら、
この本を読んで感じられるものがあると思います。
笑いと涙が一緒にある本です。かなりお勧め。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)