「太陽の塔」 森見 登美彦著
「休学中の五回生」の妄想いっぱいの、一人称日記として書かれている、
青春(私?)小説です。
主人公が、振られた彼女を「水尾さん研究」として、観察し続けている
ことが発端ですが、そのうち話はなんだかわからない、妄想エネルギーの
無駄遣いのような方向へ流れていきます。(表面的には)
巻末の事件を除けば、(対外的には)たいしたことの無いことが
積み重なっていきます。
この、毎日の無為なだらだらっぷりが、悲しいかなわが身と重なってしまい、
たのしいような、そうでないような、あまり客観的に感想をまとめられない感じになってしまいました。